皆様、こんにちは。2024(令和6)年9月15日は北海道千歳市周辺は、低気圧の影響で空一面に雲が広がり、雨が降っているところもありました。
わたくしはストーブをたこう(灯油ストーブのスイッチを入れる)か迷いましたが、厚着をして過ごしていました。
そんな中、ブルーインパルスの飛行は、青空を背景にしたものとはいかず、曇り空の下での披露となりましたが飛行中に描かれた見事な軌跡は、観客を楽しませたのでございます。
わたくしは行けませんでしたが、行って来たからメールや写真が届きましたので記事にしてご案内させて頂きます。
千歳のまちの航空祭
航空自衛隊の千歳基地で9月15日、恒例の航空祭が行われ、大勢のファンが展示飛行などを楽しみました。
今年は開庁60周年を迎えた特別な「航空祭」となりました。
迫力満点の航空ショー。宮城県松島基地に所属するブルーインパルスが次々と大空を駆け抜けました。
北海道千歳市の航空自衛隊・千歳基地で行われた「千歳のまちの航空祭」では、F-15をはじめとした戦闘機や救難ヘリを間近で見ることができたほか、様々なフォーメーションで展示飛行も行われ、ファンや家族連れなど大勢の人が写真を撮影するなどして楽しまれたとネットニュースで見ました。
また救難ヘリを使い、本番さながらの救助訓練も披露されたとのこと。
新千歳空港で行われる「航空祭」は、航空自衛隊千歳基地が主催するイベントで、毎年多くの来場者で賑わいます。
航空祭では、戦闘機やアクロバット飛行専門チーム「ブルーインパルス」の展示飛行が行われ、迫力ある飛行を間近で見ることができます。
4泊5日などの長い日程のツアーの最終日に、航空祭の練習風景や本番当日ですと、本来、新千歳空港からお帰りになるお客様と名残惜しくお別れのご挨拶をするのですが、それどころではなくお客様と一緒になって、キャッキャウフフ、たかまるっ!とテンションが上がりました。
これもまた、ツアーのお客様と同じく寂しさの中の楽しく賑やかなお別れとして思い出されます。
航空祭の歴史
千歳市でブルーインパルスが初めて展示飛行を行ったのは、1960(昭和35)年8月27日に開催された「全道青年労働祭」の時でした。その後、千歳基地の一般公開が1963(昭和38)年に始まり、現在のような航空祭の形になっていきました。
ブルーインパルスは、航空自衛隊のアクロバット飛行チームで、1960(昭和35)年に結成されました。初代機体はF-86Fセイバーで、浜松基地で初の公式展示飛行を行いました。
その後、1964(昭和39)年の東京オリンピックでは、五輪のマークを空に描くパフォーマンスを披露し、大きな注目を集めました。
千歳基地航空祭のための練習は、主に千歳基地で行われます。
特にブルーインパルスの予行練習は、航空祭の前日に行われることが多いです。
この予行練習では、本番と同様の展示飛行が行われるため、前日に訪れるとブルーインパルスの飛行を2日間楽しむことができます。
また、事前飛行訓練も千歳飛行場周辺で行われるため、基地周辺では大きな音がします。
航空祭のための練習を見に行くのも楽しいです。
1964(昭和39)年の東京オリンピックでのブルーインパルスの素晴らしさ
五輪のマークを空に描くパフォーマンスに日本中、世界中が称賛しておりました。
ですが披露するにあたって、いくつかの苦労がありました。以下はその詳細の1部です。
●ブルーインパルスのパイロットたちは、五輪のマークを描くために1年半前から何度も訓練を重ねましたが、成功することは非常に難しかったです。
スピードや高度、円の大きさなどを計算しながらの飛行は非常に精密なもので、訓練中は何度も失敗を繰り返しました。
●五輪のマークを描く当日の天候も大きな課題でした。前日の夜には雨が降っていたため、パイロットたちは開会式での飛行が中止になるかもしれないと考えていました。
しかし、当日は快晴となり、急遽飛行を行うことになりました。
●オリンピックの開会式という大舞台での飛行は、パイロットたちにとって非常に大きな精神的プレッシャーでした。
特に、国立競技場の上空で五輪のマークを描くという任務は、日本の復興を象徴する重要な役割を担っていたため、成功させることへのプレッシャーは計り知れないものでした。
これらのエピソードからも、ブルーインパルスのパイロットたちがどれだけの努力と苦労を重ねて五輪のマークを描いたかがわかります。
このような困難を乗り越えて、ブルーインパルスは東京オリンピックの開会式で見事なパフォーマンスを披露し、国内外で大絶賛されたのです。
1982(昭和57)年には、機体がT-2に変更され、松島基地を拠点に活動を続けました。1995(平成)年には、現在のT-4に機体が変更され、さらに高度な演技が可能となりました。
ブルーインパルスは国内外の航空ショーで華麗な飛行を披露し、日本の航空技術の高さを世界に示す役割を担っています。
最近では、2021(令和3)年の東京オリンピックとパラリンピックでも展示飛行を行い、再び注目を集めました。
ブルーインパルスは、世界のアクロバット飛行チームの中でも高い評価を受けています。特にその正確な編隊飛行と美しいパフォーマンスが特徴です。
他国のアクロバットチーム
ブルーエンジェルス(アメリカ):アメリカ海軍のアクロバットチームで、F/A-18ホーネットを使用しています。ブルーインパルスと同様に高い技術を持ち、特に高速での編隊飛行が特徴です。
サンダーバーズ(アメリカ):アメリカ空軍のアクロバットチームで、F-16ファイティングファルコンを使用しています。ブルーインパルスと比べて、よりダイナミックなパフォーマンスが特徴です。
レッドアローズ(イギリス):イギリス空軍のアクロバットチームで、BAeホークを使用しています。ブルーインパルスと同様に、正確な編隊飛行とカラースモークを使ったパフォーマンスが特徴です。
パトルイユ・ド・フランス(フランス):フランス空軍のアクロバットチームで、アルファジェットを使用しています。ブルーインパルスと同様に、優れた技術と美しいパフォーマンスが特徴です。
新千歳空港の歴史とその重要性
新千歳空港は、北海道の玄関口として、また日本国内で2番目に多い旅客数を誇る重要なハブ空港として、その歴史と発展において特筆すべきものがあります。
1934(昭和9)年に千歳飛行場として竣工し、その後、戦後の米軍接収を経て、1959(昭和34)年に日本に返還された旧千歳空港は、1988(昭和63)年に新千歳空港として生まれ変わりました。
この変遷は、千歳地域の航空交通における重要性を物語っています。
新千歳空港の開港は、地域社会の熱意と努力の結晶です。大正時代には、小樽新聞社が千歳村で飛行機を飛ばし、村民たちが手作りで着陸場を造成したという記録があります。
これは、地域住民が航空への関心を持ち、積極的に飛行場の誘致活動を行った結果、千歳に飛行場が設置されることになった背景を示しています。
新千歳空港の規模は、約726ヘクタールの敷地に2本の3,000mの滑走路を有し、国内線ターミナルと国際線ターミナルを備えています。
2022(令和4)年度の旅客数は約1787万人に上り、年間約12万6530トンの貨物を取り扱っています。これらの数字は、新千歳空港が北海道だけでなく、日本全国においても重要な役割を果たしていることを示しています。
ハブ空港としての新千歳空港は、多くの航空会社が乗り入れ、乗り継ぎの中心となっています。
規模の大きさと効率化された運用は、国内線と国際線を結ぶ拠点としての役割を強化しています。例えば、羽田空港や成田空港と同様に、新千歳空港も日本の主要なハブ空港の一つとして機能しています。
新千歳空港の建設は、冷戦時代の背景も影響しています。
旧千歳空港は軍民共用の空港として運用されていましたが、民間航空需要の増加とソ連軍機の領空侵犯に対応するため、新千歳空港が建設されました。
新千歳空港と千歳基地は誘導路でつながっており、管制業務は航空自衛隊が一元的に行っています。
これにより、民間機と自衛隊機の運用が効率的に行われており、緊急時の対応も可能です。
新千歳空港の歴史は、地域社会の熱意と協力、そして時代の要請に応える形での発展を見せています。
今後も北海道の発展と共に、新千歳空港は重要な役割を担い続けるでしょう。
新千歳空港の歴史とその重要性を振り返ることは、航空交通の発展と地域社会の結びつきを理解する上で貴重な視点を提供します。
新千歳空港については当ブログ【新千歳空港と政府専用機の歴史:天皇陛下を守る翼と特別な航空機】の→こちら
パイロットになるには?
航空自衛隊入隊後は、基礎的な軍事訓練を受け、その後にパイロットとしての飛行訓練に継続します。 飛行訓練では、基本的な操縦技術から徐々に、徐々に戦闘機の操縦技術へと進化していきます。
この段階で、知覚や身体能力が非常に重要な要素となり、パイロットになるためには厳しい基準を満たします。
戦闘機パイロットとしての経験
ブルーインパルスのパイロットとして選ばれるためには、まず戦闘機パイロットとして優秀な成績を収める必要があります。
パイロットとしての技術と経験はもちろん、正確な操縦技術やチームワークを発揮できる能力も重要です。これらの要素を持ったパイロットが選抜され、ブルーインパルスの選択肢として活動するチャンスが与えられる
基礎訓練:
航空自衛隊に入隊後、基礎的な軍事訓練を受けます。
体力や精神力を鍛えるための厳しい訓練が行われます。
飛行訓練:
基礎訓練を終えた後、飛行訓練に進みます。
初めは基本的な飛行技術を学び、その後、戦闘機の操縦技術を習得します。
アクロバット飛行訓練:
戦闘機パイロットとしての経験を積んだ後、ブルーインパルスのパイロットとして選抜されます。
アクロバット飛行の技術を習得するための特別な訓練が行われます。
高度な編隊飛行や複雑な飛行パターンを正確に行うための訓練が必要です。
ブルーインパルスのパイロットになるには?
ブルーインパルスのパイロットになるための最初のステップも、スクランブル機のパイロットと同様に航空自衛隊への入隊です。
航空学生や防衛大学の卒業生として入隊するか、一般大学卒業後に幹部候補生学校への入学航空自衛隊入隊後は、戦闘機パイロットとしての訓練が行われます。
アクロバット飛行の難しさ:
ブルーインパルスの飛行訓練では、空中での高精度な編隊飛行や、複雑な飛行パターンを達成する能力が必要です。
特に、わずかなミスが重大な事故につながるため、すべてのパイロットは正確さと集中力がまた、チーム全員が同じリズムで動く必要があり、他のパイロットとのコミュニケーションや連携も必要です。
さらに、ブルーインパルスのパイロットは、自分たちの飛行が観客に与える影響も考慮しながら飛行を行います。観客の目を楽しませるパフォーマンスを行うために、何度も繰り返し練習を行い、完璧なパフォーマンスを行います。
ブルーインパルスのパイロットになるためには、卓越した技術だけでなく、強い責任感と耐忍力も必要です。
長い訓練と努力が詰まっています。毎日のように行われる過酷な訓練に耐え、チームとしての調和を保ちながら飛行することは、簡単ではないのです。
ブルーインパルスのパイロット: 航空自衛隊の戦闘機パイロットとしての経験を積み、さらにアクロバット飛行の特別な訓練を受けています。
F-14のパイロット: アメリカ海軍の戦闘機パイロットとしての訓練を受け、F-14の操縦技術を習得しています。現在は退役していますが、かつては高度な空中戦技術が求められました。
それぞれのパイロットは異なる機体と任務に特化した訓練を受けており、全ての機体を操縦できるわけではありません。
イモトアヤコさんの訓練体験
イモトアヤコさんが「世界の果てまでイッテQ!」の企画でブルーインパルスに搭乗した放送は、2020(令和4)年10月18日で以下のような訓練を受けました。
イモトさんはパイロットとしての訓練を一部体験しました。テレビでその過程を垣間見る貴重な機会となりました。 以下は、イモトさんが受けた訓練です。
まず最初に、パイロットとしての適性を確認するための厳しい身体検査が行われました。
パイロットには、視力や聴力、心肺機能など、身体のさまざまな要素において高い基準が求められます。この検査をクリアして、次のステップへ進みます。
そして航空生理学訓練では、飛行中に発生する強いG(重力加速度)に対処するための技術を学びます。
特に、ブルーインパルスのようなアクロバット飛行では、通常の飛行以上に強いGがかかるため、身体に大きな負担がかかります。Gに注目の筋肉の使い方や呼吸法などを訓練するのがこの航空生理学訓練です。
イモトさんも、飛行中に何度もかかるGに対処するため、身体をうまくコントロールする技術を学びました。 さらに、低圧訓練や酸素マスクの使用方法も習得しました。酸素不足を補うために最低限の装備です。
飛行前には、緊急事態に備えた事前研修も行われました。 これは、飛行中に発生するかもしれない予期せぬトラブルや、パイロットとしての責任のために必要な知識を学ぶイモトさんも緊急脱出の方法や、飛行中に早期問題に対処するための基本的な手順を学びました
事前研修は、ブルーインパルスのパイロットだけでなく、航空自衛隊のすべてのパイロットにとって重要なプロセスです。
イモトアヤコさんは、これらの訓練を受けました後、無事にブルーインパルスに乗って、アクロバット飛行の一部を体験しました。
このようなタレントの訓練体験は、一般の人々にもパイロットの厳しい訓練の一例部を知る機会を提供する貴重なものです。
しかし、実際にブルーインパルスのパイロットになるためには、イモトアヤコさんが受けたような訓練よりもさらに高度な技術と長年の飛行経験が必要です。
選ばれた者だけが特別なアクロバット飛行の訓練を受けることが許されるというわけです。
ブルーインパルスに搭乗した有名人のエピソード
木村拓哉さん
木村拓哉さんは、2010年にフジテレビ系の番組「さんタク」でブルーインパルスに搭乗しました。この体験は、木村さんにとっても非常に印象深いもので、後に自身のInstagramでもその時の写真を公開しています。飛行後も平然とした様子で、共演していた明石家さんまさんと軽快なトークを交わしていました。
桐谷健太さん
桐谷健太さんは、TBS系ドラマ「空飛ぶ広報室」の撮影の一環でブルーインパルスに搭乗しました。桐谷さんは事前に低圧訓練を受け、実際の飛行では約35分間のアクロバット飛行を体験しました。飛行後、「地球は丸かった!」と感動を語り、最大6Gの重力を体験したことを振り返りました。
髙橋大輔さん
フィギュアスケーターの髙橋大輔さんは、2017年に日本テレビ系の「NEWS ZERO」の企画でブルーインパルスに搭乗しました。髙橋さんは、時速900キロ、最大6.5Gの空の演技に挑戦し、その様子は特別映像として公開されました。フィギュアスケートでのスピンとは異なる体験に、髙橋さんも驚きを隠せませんでした。
菊池風磨さん
Sexy Zoneの菊池風磨さんは、2023(令和5)年にフジテレビ系の特別番組「超絶限界 ブルーインパルス極限飛行&大家族激セマ家仰天リフォームSP」でブルーインパルスに搭乗しました。菊池さんは約40分間のアクロバット飛行を体験し、体にかかる重力の合計はなんと52G(3200kg)にも達しました。この挑戦は、芸能界初の偉業として注目されました。
これらのエピソードは、ブルーインパルスの魅力とその過酷さを物語っています。
スクランブル(英語: Scramble)とは?
領空の防衛: 自国の領空を守るため、領空侵犯の恐れがある航空機に対して迅速に対応します。地上待機している要撃戦闘機が警報を受けて緊急離陸することを指します。
これは、領空侵犯の恐れがある航空機に対処するための緊急発進です。識別と確認: 不明な航空機の国籍や目的を確認し、必要に応じて退去を命じます。
航空自衛隊のスクランブル
日本の航空自衛隊もスクランブル任務を行っており、特にロシアや中国の航空機に対する対応が多いです。
スクランブル発進は、24時間体制で行われており、緊急時には数分以内に離陸できるように準備されています。
最近の状況
2023(令和5)年度には、航空自衛隊のスクランブル発進が669回行われ、その約7割が中国機に対するものでした。
F-15 イーグル
特徴: 高い機動性と強力なレーダーを持ち、空中戦での優位性を確保するために設計されています。
使用例: 航空自衛隊では、F-15J/DJがスクランブル任務に頻繁に使用されています。
F-35A ライトニング II
特徴: 高いステルス性能と先進的な電子装備を持ち、多用途に対応可能です。
使用例: 航空自衛隊でも最新鋭のF-35Aがスクランブル任務に使用されています。
F-14 トムキャット
特徴: 可変後退翼を持ち、高速での飛行や空中戦に優れています。
使用例: アメリカ海軍で使用されていましたが、現在は退役しています。
スクランブル任務には、主にF-15やF-35Aのような高性能戦闘機が使用されます。
スクランブル機のパイロット訓練とパイロットになるには?
スクランブル機のパイロットも、航空自衛隊入隊後、まず基礎的な軍事訓練を受けます。
この訓練では、体力や精神力の強化が行われ、基礎訓練を終了した後は、戦闘機の飛行訓練に延長します。
この訓練では、格闘戦や対空戦闘の技術を習得し、迅速に敵機に対応するスキルを身に付けます。
敵機が接近した際に即座に対応することが求められるため、瞬時の判断力が非常に重要
スクランブル機のパイロットになる方法
高校卒業後、航空学生として入隊するか、防衛大学校を卒業して入隊する方法があります。
一般大学を卒業後、幹部候補生学校に入学する方法もあります。
入隊後、基礎訓練を受け、その後、飛行訓練を受けます。
視力や身体能力の厳しい基準をクリアする必要があります。
戦闘機
スクランブル機のパイロット戦闘としての報酬に就くには、まず戦闘機パイロットとしての経験を受け取る必要があります。
スクランブル機のパイロットには、迅速な判断力と高い操縦技術が求められるため、とりあえず訓練あるのみです。
スクランブル任務に対応するための訓練では、緊急発進や領空侵犯への対応などの技術を学びます。
入隊後は、基礎的な軍事訓練を受け、その後にパイロットとしての飛行訓練に継続します。 飛行訓練では、基本的な操縦技術から徐々に、徐々に戦闘機の操縦技術へと進化していきます。
この段階で、知覚や身体能力が非常に重要な要素となり、パイロットになるためには厳しい基準を満たします。
ブルーインパルスのパイロットとして選ばれるためには、まず戦闘機パイロットとして優秀な成績を収める必要があります。
パイロットとしての技術と経験はもちろん、正確な操縦技術やチームワークを発揮できる能力も重要です。これらの要素を持ったパイロットが選抜され、ブルーインパルスの選択肢として活動するチャンスが与えられます。
Gとは重力加速度のこと
文中では3GとかGと表現しますが、申し訳ありません
余談ですが、北海道に住んでおりますのでGだけでも分かるだろうと思いましたが、バスガイドをしていた時「北海道にはゴキブリがいないのですよ。」とお話した際、「その名を呼ばないで。」「G」とも言わないでとお願いされたことがありました。
わたくしは本州ではゴキブリをGと呼ぶことを始めて知りました。
本題です。1Gの状態は、わたくしたちが普段生活している環境で感じている重力のことです。例えば、体重が70kgの人は1Gの状態で70kgの重力がかかっています。
これが2Gになると、通常の2倍の力がかかり、体重70kgの人には140kgの力がかかります。
同様に、3Gでは210kgの重力がかかる計算になります。 Gの値が大きくなるにつれて、体にかかる負荷も増加し、身体に与える影響も強いです。
戦闘機が大幅な機動を行うと、パイロットには非常に高いGがかかります。例えば、急旋回や急上昇時には3Gから9Gの力がパイロットにかかることがあります。
パイロットは血液が体の一部に集中し、脳への血流が減少することから意識を集中して「ブラックアウト」と呼ばれる現象が起きています。
呼吸法
パイロットは、高Gがかかる状況で血圧を維持するために、特定の呼吸法を学びます。この呼吸法は、特に急旋回や急上昇時には重要な役割を担います。
例えば、短い強い息を楽しみながら全身に力を入れることで、血流を脳に導き、失神を防ぐことができます。
これによって、パイロットは高Gの状況でも意識を向き、適切な操作を続けることができます。
シミュレーターによる訓練
パイロットは、シミュレーターで高Gの状態を再現し、実際の飛行に近い環境で訓練を行います。
これにより、パイロットは高Gに対する体の反応を学び、どのように対処すべきかを実践的に習得シミュレーター訓練は、パイロットが高いGの負荷を受ける中で、適切な判断と操作を行うための重要な訓練方法です。
高G状態パイロットは、高G状態でも失神しないように様々な技術を身につけるために厳しい訓練を受けますが、個人差があり、全てのパイロットが完全に失神を防ぐわけではありません。
遺伝的な要素や体力、訓練の成果に左右されます。
一方、戦闘機パイロットとしての適性は、初期の段階で評価されます。航空自衛隊や各国の空軍では、パイロット候補者に対して、運動や体力、反射神経、精神的な強さなど、さまざまな要素をテストします。
特に、高G環境での耐久性は重要な評価項目の一つであり、これがパイロット選抜の大きな抽選となります。
訓練を進めていく中で、パイロットは徐々に高いG環境に慣れていき、 シミュレーターや実機での飛行訓練では、初期段階では比較的低いGを体験し、段階的に強いGに耐える訓練これにより、パイロットは自分の限界を理解しつつ、徐々にその限界を超えていくことが可能になります。
近年では、航空技術の進歩により、パイロットがかかるGの影響を軽減するための新たなシステムや装備が開発されています。
必要に応じてコックピット内の圧力や空調を調整するシステムが搭載されることが増えています。
これにより、パイロットが負荷を軽減し、長時間高いG環境でも疲労を軽減することが可能になっています。
また、今後の技術の航空の進化に伴い、無人機(ドローン)の導入が進むと考えられています。
無人機はパイロットが直接操縦する必要がないため、Gforceの問題を回避することができますこの技術が進化することで、将来的にはパイロットの負担がさらに軽減される可能性がありますが、有人機の運用が完全になくなるわけではありません。
引き続き重要なスキルであり続けますのパイロットとして長期にわたって活躍するためには、Gに注目する能力を高めることが必要です。
高Gに対する身体の反応を制御し、失神を防ぐための技術を磨くのは、パイロットとしての最重要スキルの一つだそうです。
映画『トップガン』と『トップガン・マーヴェリック』
「トップガン」は、1986(昭和61)年に公開されたアメリカのアクションドラマ映画です。
監督はトニー・スコット、主演はトム・クルーズです。物語は、アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校「トップガン」に派遣された若者の映画『トップガン』と『トップガン・マーヴェリック』パイロット、ピート・“マーヴェリック”・ミッチェルの成長と挑戦を描いています。
トップガンの機体
F-14 トムキャット: 「トップガン」では、主にF-14トムキャットが登場します。この機体はアメリカ海軍の艦上戦闘機で、可変後退翼を持ち、高速での飛行や空中戦に優れています。
映画「トップガン・マーヴェリック」
「トップガン・マーヴェリック」は、2022(令和4)年に公開された「トップガン」の続編です。
トム・クルーズが再びマーヴェリック役を演じ、今度は教官として若いパイロットたちを指導します。
物語は、マーヴェリックがかつての相棒グースの息子ルースターとの関係を中心に展開されます。
F/A-18E/F スーパーホーネット: 続編の「トップガン マーヴェリック」では、F/A-18E/Fスーパーホーネットが主役となります。この機体は多用途戦闘機で、制空戦闘や攻撃任務など幅広い任務に対応できます。
映画「トップガン・マーベッリク」では、パイロットが高Gの状態で失神するシーンがあります。これは、実際の戦闘機パイロットが経験する現象をリアルに描写したものです。
アマゾンプライムビデオで視聴できます→こちら
民間機の離陸時に感じるG
民間機の離陸時に感じるGは、一般的には1.2Gから1.4Gの範囲で、これは通常の重力の約20%から40%の加重を感じることに相当し、座席に押し付けられる感覚の原因となります。
具体的には、飛行機が加速して離陸する際に、体が後ろに押し付けられるような感覚を感じることがあります。
このGの値は、飛行機の機種や離陸時の条件によっても多少異なりますが、一般的にはこの範囲内に収まります。
そうなんです!飛行機が加速して離陸する際に、体が後ろに押し付けられるような感覚を感じるのは、そのGの影響です。これは、飛行機が地上から空中に移行する際の加速によって生じるものです。
わたくしは、心臓が口から飛び出しそう。と表現致します。
飛行機の離陸時に感じるGは、通常の重力の約20%から40%増しの力で、1.2Gから1.4G程度です。この感覚は、特に離陸時や急な上昇時に顕著に感じられます。
飛行機に乗る際に、次回はこのGの感覚を意識してみると、また違った楽しみ方ができるかもしれません。
プロペラ機にかかるG
特にアクロバット飛行やエアレースの際には、ジェット戦闘機と同様に高いGがかかることがあります。例えば、急旋回や急上昇などの動きによって、パイロットには最大10Gから12Gの負荷がかかることがあります。
プロペラ機のパイロットは、Gスーツを着用しないことが多いですが、筋力を使ってGに耐える訓練を受けています。脚や下腹部に力を入れて血液が下半身に流れるのを防ぎ、意識を保つようにしています。
プロペラ機でも、特にアクロバット飛行やエアレースでは高いGがかかるため、パイロットには高い技術と体力が求められます。
血液検査での失神
血液検査で失神する人は、血管迷走神経反射(または迷走神経反射)と呼ばれる反応が原因です。
これは、針を刺す痛みや血を見ることによって、迷走神経が過剰に反応し、心拍数や血圧が急激に低下することで起こります。結果として、脳への血流が一時的に減少し、失神することがあります。
一方、Gによる失神(ブラックアウト)は、急激な加速度や減速度によって血液が体の一部に集中し、脳への血流が減少することで起こります。
例えば、戦闘機が急旋回や急上昇を行う際に、高いGがかかると、血液が下半身に移動し、脳への血流が不足して失神することがあります。
共通点と違い
共通点: どちらも脳への血流が減少することで失神が起こります。
違い: 血液検査での失神は迷走神経の反応によるもので、Gによる失神は物理的な加速度によるものです。
Gによる失神を防ぐ訓練
Gスーツの着用:Gスーツは、パイロットが高Gの状態で失神しないようにするための特別なスーツです。スーツ内のエアバッグが膨らみ、血液が下半身に移動するのを防ぎます。
筋力トレーニング:パイロットは、特に脚や腹部の筋力を鍛えるトレーニングを行います。これにより、Gがかかった際に血液が下半身に移動するのを防ぎます。
呼吸法:特定の呼吸法(例えば、短く強い息を吐く)を使って、血圧を維持し、脳への血流を確保します。
シミュレーター訓練:
高Gの状態を再現するシミュレーターでの訓練を行い、実際の飛行中にどのように対処するかを学びます。
訓練で失神を防ぐことは可能でしょうか?
訓練を通じて、パイロットは高Gの状態でも失神しないようにする技術を身につけます。
しかし、個人差があり、全てのパイロットが完全に失神を防げるわけではありません。
音を置き去りにした
ネテロ会長が「音を置き去りにした」シーンは、アニメ「ハンターハンター」の第265話に登場します。
このシーンは、ネテロ会長がキメラアントの王、メルエムとの戦いでその驚異的な速度を披露する場面です。
アマゾンプライムビデオで視聴できます→こちら
「音を置き去りにした」という表現は、ネテロ会長の動きが非常に速く、音が追いつけないほどの速度で動いていることを示しています。
これは、彼の修行の成果として、驚異的なスピードと技術を身につけたことを強調するための比喩的な表現です。
このシーンは、ネテロ会長の強さと修行の厳しさを視覚的に伝えるために非常に効果的です。
彼の動きが音よりも速いということは、彼がどれほどの努力を重ねてきたかを示しています。
音速は、音が空気中を伝わる速さのことを指します。標準的な条件(摂氏15度、1気圧)では、音速はおおよそ秒速340メートルです。これは、1秒間に約340メートル進む速さです。
ネテロ会長の動きが「音を置き去りにした」という表現は、彼の動きがこの音速を超えるほど速いことを示しています。
つまり、ネテロ会長の動きが非常に速く、音が追いつけないほどの速度であることを強調しています。
日本でも【音を置き去りにした】機体があります。
音速の機体です。
F-15J イーグル
特徴: 航空自衛隊が運用するF-15Jは、アメリカのマクドネル・ダグラス(現ボーイング)が開発した戦闘機で、最高速度はマッハ2.5(約3,000 km/h)です。
用途: 主に制空戦闘機として使用され、スクランブル任務にも対応しています。
F-2
特徴: F-2は、三菱重工業とロッキード・マーティンが共同開発した戦闘機で、最高速度はマッハ2(約2,450 km/h)です。
用途: 主に対地攻撃や対艦攻撃に使用されます。
F-35A ライトニング II
特徴: 最新鋭のステルス戦闘機で、最高速度はマッハ1.6(約1,975 km/h)です。
用途: 多用途戦闘機として、制空戦闘や対地攻撃など幅広い任務に対応します。
これらの機体は、いずれも音速を超える能力を持っており、日本の防衛に重要な役割を果たしています。
【音を置き去りにした】音速は、音が空気中を伝わる速度のことを指し、標準的な条件(気温15℃、1気圧)では約340メートル毎秒(約1,224キロメートル毎時)です。この速度を基準にして、音速の倍数を表す単位が「マッハ」です。
マッハの定義
マッハ1: 音速と同じ速度(約340メートル毎秒)
マッハ2: 音速の2倍の速度(約680メートル毎秒)
マッハ0.5: 音速の半分の速度(約170メートル毎秒)
つまり、音速はマッハ1から始まります。音速を超える速度は「超音速」と呼ばれ、マッハ1以上の速度を指します。
それで言いますとネテロ会長の「音を置き去りにした」速度については、音速(マッハ1)を超える速度であることが示唆されています。
音速は約340メートル毎秒(マッハ1)ですので、ネテロ会長の動きは少なくともこれを超える速度、つまりマッハ1以上であると考えられます。
具体的なマッハ数については明確な記述がないため、正確な数値を示すことは難しいですが、音速を超える速度であることは確かです。
ちなみに1967(昭和42)年にタツノコプロが制作した「マッハGoGoGo」というアニメがありますが、このアニメの主人公、三船剛が乗るレーシングカー「マッハ号」は、非常に高性能な車で、様々な特殊機能を持っています。
ただし、具体的な速度については明確に示されていません。アニメの中での「マッハ号」の速度は、物語の展開や演出に依存しているため、実際のマッハ数を特定するのは難しいです。
【音を置き去りにした】車あります
スラストSSC
特徴: スラストSSCは、1997(平成9)年に世界で初めて音速を超えた車です。
最高速度は時速1,227.985キロメートル(マッハ1.016)で、これは音速を超える速度です。
エンジン: F-4戦闘機のエンジンを2基搭載しています。
ブラッドハウンドLSR
特徴: ブラッドハウンドLSRは、音速を超えることを目指して開発された車で、最高速度は時速1,600キロメートルを目指しています。
エンジン: ユーロジェットEJ200ターボファンエンジンとハイブリッドロケットエンジンを搭載しています。
これらの車は、特別に設計された試験車両であり、日常的に使用される車とは異なりますが、音速を超えることが可能です。
日本では到底走ることのできない車ですね。
どちらもイギリスの車です。
日本では新幹線の最高速度でも音速には達していません。現在の新幹線の最高速度は、東北新幹線のE5系、E6系、H5系が走行する区間である宇都宮〜盛岡間で320km/hです。
一方、音速は空気中で約340m/s(約1225km/h)です。したがって、新幹線の最高速度は音速の約4分の1程度です。
まだ間に合う他の「航空祭」
千歳基地以外でも、日本各地で航空祭が開催されています。
三沢基地航空祭(青森県) – 2024年9月8日開催(終了)
秋田分屯基地航空祭(秋田県) – 2024年9月21日開催
小松基地航空祭(石川県) – 2024年9月23日開催
芦屋基地航空祭(福岡県) – 2024年10月6日開催
新田原基地航空祭(宮崎県) – 2024年12月1日開催
これらの航空祭では、ブルーインパルスの展示飛行や様々な航空機の展示が楽しめます。